心理的瑕疵物件付き 売買物件(その1)

心理的瑕疵物件付き 売買物件(その1)

 

売買では、賃貸とは明らかに異なり心理的瑕疵が取引に強く影響してきます。そして、心理的瑕疵物件の流通市場は、なかなか表面化しないが、一次流通と二次流通があります。

 

一次流通(物件買い取り業者)市場

一次流通は、特定の業者が心理的瑕疵物件を直接買い取るか、又は、特定の業者を対象に任意売却をしたり、心理的瑕疵物件の取り扱い業者に仲介する市場であります。

競落で落札する人もこのような業者です。

一次流通は、一般顧客を相手にしない闇のルートであり、これを市場と言えるかどうかちょっと疑問です。でも現実に存在しています。

 


二次流通市場

それに対して、二次流通は、買い取り業者から一般顧客に広く売却される市場です。これは明らかに取引市場です。心理的瑕疵物件の中には、自殺や焼死もあれば孤独死もあります。独居で自殺した場合には発見が遅れてしまい、家中に死臭が染み付き住める状態ではなくなっているため、建物が取り壊されるケースが多くなっています。又、火災で焼死した場合には、更地にされるケースが多くなります。

当地域では長らくその事件が記憶されて忌み嫌われその物件の購入が敬遠されます。


このような事案では、死亡した人の借財が残っていることが多いため、競売で特定の業者が落札したり、任意売却で特定の業者が買い取る事になります。しかし、業者の買い取り価格の実態を把握するのは難しいです。


心理的瑕疵の程度、物件の立地、周辺の環境にもよるが、市場価格の35割程度であり、新聞等に報道される殺人事件の場合、心理的瑕疵の著しい物件は3割程度で、そうでない物件は5割程度のようです。相当の期間、保有しなければならないリスクを業者は抱えることになりますが、自殺や焼死物件であっても、時価の5割以下で買い取れば幾分かの利益が得られるというのが、業者の一致した見方であります。


又、心理的瑕疵物件が商業地にある場合と、住宅地にある場合とでは条件が違います。


商業地の場合は、駐車場としても暫定使用することもできますし、店舗を建設して賃貸することもできます。しかし、住宅地内にある場合は、建物は居住用しか建てられないので業者は保有リスクを覚悟しなければならない事になります。

 



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