売却時注意すべき事(その2) 

売却時注意すべき事(その2)

 

※家主の立場で考えてみると、


家主にとっては、貸店舗の家賃収入が安定して入ってくる事が一番大事です。家主にとって貴方は大切なお客さんで、ずっと借りていてほしいと思っています。

しかし、いざあなたからの退去予告の話を聞くと、自分の物件が空店舗にならないための対処として早め早めに手を打っていきます。家賃収入が大事な家主としては、空店舗になって家賃が入らない期間はできるだけ作りたくないものなのです。

 


退去予告した後の各当事者の動き

あなたから退去予告の相談を受けた家主は、


「○〇のお店が、〇月〇日に退去するらしい」


管理会社に知らせます。 

 

すると管理会社は早速、


【〇月〇日 空室予定有り】


という広告を打ち出し、次の入居者を募集していくのです。

 仮に、広告内容としては、次のようになります。


【居抜き店舗・20坪・家賃12万円・泉崎1丁目ⅹ番地・10月末空き予定】


一通り「居抜き」というニュアンスの文言は記載しますが、大きく主要文として記すことはまずありません。(業者さんによっては、「造作設備あり」程度は記載するかもしれませんが、実際の譲渡額が記載されることは滅多にありません。)


そして、あなたと買手の間に立って「価格等の交渉に関与」することもありません。

 

何故そうなるのか?その答えはこうです。


店舗の設備売却がうまくいくかどうかは、あなたにとっては再出発の岐路になる重要なことですが、管理会社にとっては別に重要でも何でもありません。不動産会社にとって店舗の管理料は微々たるものです。 


では、何が彼らにとって大きな収入になるのでしょうか。


それは新入居者が決まった時に入る、仲介手数料なのです。

つまり、管理会社にとっては店舗入れ替わりこそが仲介手数料を得るチャンスなのです。

店舗入居者募集の広告を出されると、造作設備売却の事は完全に霞んでしまいます。

 

居抜き店舗を探している人は大勢いるため、問い合わせ自体はそれなりに来るでしょう。その時、購入希望者が管理会社に聞く内容はこうです。


「居抜き店舗が賃貸契約だけで借りられるのか?」


管理会社は、広告にシンプルに書いていたように、造作設備売買がある事も口頭でシンプルに伝えますが、「設備売買に関しては当事者で話し合って下さい」というコメント程度に終えるでしょう。


そこで人が考えることは、


既に退去予告が出ている店舗・・・かつ、当事者同士で相談か・・・」


となれば、


後数ヶ月待っておけば、今の店舗オーナーがそのまま退去して、賃貸借だけで設備を含めた居抜き店舗を借りられるかも!」


という考察になります。

 

ずるいと思いますか?

では、あなたが買手だとしたらどう考えるでしょうか?


あなたができるだけ低予算で居抜き店舗を探している買手だといて、既に退去予告をしている店に対して、今すぐ大金を注ぎ込んで買いますか?


それとも、数ヶ月間程度待って、設備付の店舗として賃貸借契約のみで入居できる可能性を考えますか?


そういう事なのです。

こういう流れの中で、何百万円もする造作設備を買おうとする方は居なくなるという事です。

 

退去予告をすれば、何百万円で売れたかもしれないあなたの居抜き店舗のお金は、「ゼロ」になる可能性があります。ですので、ここで覚えていてほしいことは、


退去予告⇒「〇月〇日」という具体的なの期限を明確にしての退去予定日を言ってはいけません。

 


それから、もう一つ。

居抜き売却を専門にする会社に居抜きの売却依頼をお願いしている間は、管理会社に「賃貸募集」をさせてもいけません。


貸募集ならいいのでは?と思うかもしれません。

でも、カラクリはこうです。


県内にあるほとんどの管理会社は、地元情報サイトである「うちなーらいふ」「グーホーム」を使って賃貸募集の掲載を行っています。

そして居抜き売却専門である弊社も、自社サイト、沖縄地元サイト、さらには全国区の「アットホーム」等を使って、広く買手に呼びかけます。


居抜き物件を探していた買手が2つの広告を目にしました。

一方は、居抜き店舗の「譲渡金」があることをはっきり明示しています。

しかし、もう一方の広告ははっきりとは記載していません。


すると、何が起こるでしょうか?


購入を考える人は、「譲渡金」のことがはっきりと明示されていない管理会社の方に問い合わせをします。

買手は「管理会社を通したら、譲渡金なしの賃貸借契約だけで済むかもしれない」と思うからです。


そして結果的に、あなたの店舗の設備売却にブレーキがかかることになります。


なぜこうも言い切れるかというと、「実際に」私たちが目の前で見てきた光景だからです。

上記で述べたことと違うやり方で売却を試みたオーナー様の中には、居抜き売却でのチャンスを直前で失い、悔いても悔い切れない思いでお店を後にされた方もいました。


そのような思いはしてほしくはありません。


お店を閉めることは簡単なことではありません。そして、そこから再出発するのにも大きなエネルギーがいるのです。

私たちは、居抜き店舗の売買仲介に特化して8になります。だからこそ、お店を売却する決心をいた売主さんの気持ちが分かるのです。


ここで述べたことはほんの一例にすぎませんが、新たな出発を考えているオーナー様は、楽になる気持ちでぜひ一度ご相談ください。



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