業者視点から見た「困った」不動産①

Yuifudousan

2020年03月20日 15:18

不動産会社にも扱いたくない物件があります。
一般的に「不動産は売りたい時に、不動産会社に相談すれば、どんな物件も売ってもらえる」と思っている人が多いと思われますが、実はそうでもない場合があります。

不動産会社には「できれば扱いたくない」物件があるのです。

不動産会社が扱いたくない物件とは、

・価格の安い物件
・売れなさそうな物件
・手間がかかりそうな物件
・地方の物件

です。

もしもご自身の物件がこれら4つのいづれかに該当しているとしたら、もしかすると不動産会社に売却依頼をしても断られてしまう可能性があります。
しかし、だからといって売却を諦める必要はありません。
大事なのはここからで、工夫次第で何とかなるものです。

今回は、禁断ともいえる不動産業者の本音に切り込みを入れて、一般の方にも分かりやすく解説していきたいと思います。 
※これらは、すべての不動産業者の総意ではないので悪しからずご了承ください。


価格が安い物件
要するに、価格が安くなければ売れない物件です。
不動産会社の収入源である仲介手数料は、法律によって上限額が下記のように定めれています。


不動産の売買価格     手数料の上限(消費税別)

400万円を超える場合   売買価格×3%+6万円

200万円超~400万円以下  売買価格×3%+2万円

200万円以下        売買価格×5%


売買価格が400万円以下で低廉な家等は、平成30年1月1日より調査費込みで最大18万円の報酬額を受領出来るようになりました。

例えば、1億円の物件を仲介した場合の手数料は、1億円×3%+6万円=306万円です。
100万円の物件の手数料はと言うと、100万円×5%=5万円となります。


では、ここで質問です。
1億円の物件と、100万円の物件。
値段の差がある分、実際の仕事の手間や責任度合はどれほど変わるでしょうか。


実は、さほど変わりません。(笑)
依頼を受けてお預かりしている物件です。価格の差で責任度合が変わったら大変です。
ということは、同じ仕事量をして、かつ、価格の安い物件(=手数料も安い物件)は、業者視点ではあまり取り扱いたくないと思うのは当然だと、なんとなくお分かり頂けるかと思います。


売れなさそうな物件
不動産会社の収入源である仲介手数料は、物件が正式に売れた時に貰える「成功報酬」制度です。
つまり、売れなければ収入は「ゼロ」です。
ということは、不動産業者としても収入が得られる可能性が高い物件から、より積極的に営業をかけていくのは頷けるかと思います。


では、具体的に一体どのような物件が売れないのか、または売りにくいのかを見てみましょう。

■道路に接してない土地
 その土地に建物が建っていれば住宅としても活用できますが、更地の場合はどうしようもありません。そのままの状態では家を建てることもできなければ、資材置き場として使う事もできないので、買手からの需要がないのです。


■送電線の真下の家
 送電線の真下は電磁波が強く、それが白血病の原因になると本やメディアで騒がれたこともあるため(実際の因果関係は不明です)送電線の真下にある土地や家は人気がありません。

 
■違法状態にある物件
 本来、建物を建てることのできないはずの市街化調整区域の土地に許可なく建てられた家や、役所の許可なく増築をした結果、建ぺい率や容積率が基準を超過している家などです。違法状態にある家は銀行ローンが借りられないケースがあり、その分買手を探すことが難しい売りにくい物件といえます。


■事故物件
 殺人事件や自殺、孤独死等の過去があった物件です。最近は老衰などの自然死であっても、自宅で人が亡くなった事実を告知する必要があります(ケースによります)。昔は自宅で亡くなるのが当たり前な時代でしたが、最近は入院や搬送先の病院で亡くなるケースが多くなったため、たとえ自然死だと分かっていても入居や購入を躊躇する人が増えてきています。


その他、崖地、狭小地、形の悪い土地、古い家なども売りにくい物件の類に入ります。
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次回、「業者視点から見た「困った」不動産②」で、
・手間がかかりそうな物件
・地方の物件
を解説していきます。



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